ガス事業法の改正・経過措置法を分かりやすく解説!

2017年、ガス事業法の改正により、ガスの小売自由化が実施されました。
これにより、東京ガスなどの大手ガス企業以外もガスの販売に参入することが可能になり、市場競争が進んだことは記憶に新しいですよね。
小売自由化のタイミングで、ガス事業者選びをされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなガス事業法改正と、小売自由化が完了するまでの流れを分かりやすく解説したいと思います。

ガス事業法の改正とは

ガスの小売自由化は、実は1995年からスタートしていました。
まずは、年間のガス使用量が200万m3を超えるような大口のガス消費者が対象で、大きな工場や大きな病院が該当します。
該当するガス消費者は、自由にガス事業者を選ぶことが可能になりました。

そして1997年からは、年間のガス使用量100万m3超えのガス使用者が対象に加わります。
工場や病院に加え、大型商業施設やホテルなどが該当します。

2004年以降は、中規模の施設も対象になっていき、
2017年からは一般家庭でもガス事業者を選ぶことができるようになったのです。

このように、ガスの小売自由化は段階的に進められていきました。
これまで一部の大手ガス事業者が独占的に行っていたガスの小売が自由化されていった過程は以上の通りです。

小売業者はどうやってガスを販売する?

ガスの小売が自由化されたからといって、誰でもすぐにガスを供給できるわけではありません。
ガスを供給するには、地下に埋められたガス管が必要ですが、ガス管を維持・管理するのには莫大なコストがかかります。
この点に関しては、ガス管の維持・管理を行う導管事業と、ガスを販売する小売業者とが独立し、ガスの託送契約を結ぶことになっています。
つまり、ガス管を管理する事業体と小売事業体が分かれているということです。

ちなみに、ガス管の維持・管理は、東京ガスや大阪ガスといった大手のガス会社がメインに行っていますが、
中立性を守るため、2022年より導管事業と小売事業とを法的に分離することが決まっています。

これまで、ガスを販売するには許可が必要でしたが、ガス事業法改正以降は、より簡易な「登録制」となっており、
ガスの小売業に参入しやすくなりました。
もちろん登録審査などをクリアする必要はありますが、ガスの販売市場の競争化を押し進める原動力になっています。

既存のガス小売業者に課せられた経過措置法とは?

新しくガス小売業に参入する事業者には登録審査やその他の条件がいくつか課されていますが、
従来のガス小売業者にも、経過措置法という規制が課せられています。

経過措置法とは何かというと、簡単に言ってしまえば、ガス料金を値上げしないよう規制する仕組みです。

例えば、ガスの小売業者が多く参入するような地域では価格競争が起こり、ガス料金は安くなっていきます。
逆に、競争の激しくない地域では、既存のガス小売業者が独占的にガスを販売することになりますよね。
その場合、既存のガス小売業者がガス料金の値上げを行ったところで、他に選択肢のない住民にとっては事実上ガス料金の値上げを受け入れるしかないわけです。

こうしたガス使用者の不利益を避けるため、競争の激しくない地域において、既存のガス小売業者に対するガス料金の規制が行われることになりました。
これが経過措置法の中身です。

ちなみに、ガス販売業者の数やその他の理由により経過措置が不要と判断された場合は、この規制の対象から外れることになります。

まとめ

ガスの小売自由化が始まって数年経ちますが、その過程は思ったより昔から始まっていました。
また、小売自由化に伴って私たちガス使用者が不利益を被らないよう、様々な工夫もされていたのですね。

私たちの生活に密接しているガスについて、法律改正の面から考えてみるのも楽しいものです^^
いつの間にか新しい法律ができていたり、改正されたりしていますから、そういったニュースを気をつけて見てみるのもいいかもしれません。

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