その給湯器の取り付け方は大丈夫?手抜き工事を見極めよう

生活に欠かせない給湯器。
なるべく長く快適に使いたいものですよね。

しかし、給湯器は目につかないところに設置されている場合が多いことなどから、
残念ながら手抜き工事をする業者がいるのも確かです。

給湯器の手抜き工事にはどのようなものがあるのか、
また、手抜き工事によってどんなトラブルにつながるのか、
まとめてみました。

給湯器の手抜き工事にありがちな事例

給湯器の手抜き工事にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
実際に目にした手抜き工事や、同業者から聞いた事例をご紹介します。

壁への固定が甘い

壁掛けタイプの給湯器は、壁にビスを打ち付けて
給湯器をしっかりと固定する必要があります。

しかし、薄い壁にビスを打っていて、
壁が給湯器の重さに耐えられずグラグラしているときがあるのです。
想像しただけで怖い場面ですよね。

保温材を交換していない・巻いていない

外気や風雨から配管を守るため、給湯器の配管には保温材を巻くことが多いです。
配管が露出しているからといって問題ではないのですが、
寒冷地や天気の影響を受けやすい場所に給湯器を設置する場合は
保温材を巻いておいた方が良いといえます。

普通、給湯器を交換する際には、古い保温材は撤去し、
新しい保温材に巻き替えるものです。
しかし、なかには古い保温材をそのまま使い回しする業者もいます。

古い保温材は劣化して、中がくずくずになってしまっているものもあるので、
十分な機能を果たすとは言い切れませんし、
見た目もよくありません。


<保温材を巻いている様子>

給湯器に直接害があるものではないとはいえ、
保温材もしっかり新しいものに取り替えてもらいたいものです。

フレキ管・かとう管の使い回し

ガス可とう管は、再利用してはいけないというルールがあります。
可とう管とその他の部材を合わせると結構値が張るので、
業者によっては古いものをそのまま再利用するところもあるようです。

劣化した配管をそのまま使い回すとすると、
そこからまた8〜10年は古い配管を使い続けることになります。
思わぬ事故につながりかねない手抜き工事といえるでしょう。


<上が古い配管です>

他にも色々ある手抜き工事

上述した事例以外にも、手抜き工事の例は挙げるとキリがありません。

・PS内の給排気筒がきちんと接続されていない
・排気筒が逆こう配方向につけられていて、給湯器に雨水が侵入してきた
・エコジョーズのドレン排水処理がされていない
・リモコンにコーキングがされてない

などなど、深刻な事故や給湯器の故障につながりかねないものもあります。

手抜き工事かな?と思ったら・・・

もしかしたら、我が家の給湯器は手抜き工事されているかもしれないと
思ったら、どうすればいいのでしょうか?

①メーカーに相談する

まずはメーカーに相談しましょう。
プロの意見を聞くことで解消する問題もあるでしょうし、
もし何かしらの対処が必要な場合も
サポート部隊や、提携している下請け業者を紹介してもらえます。

②プロの業者に見てもらう

施工した業者に不安があれば、
信頼できる他の業者を探したり、
何件かの業者に見てもらってセカンドオピニオンをもらうのもいいでしょう。
どちらにせよ、自分ですべてを判断しようとしないことが大切です。

大きな給湯機交換業者は、フランチャイズで多くの下請け業者を抱えています。
その中には経験の浅い業者もいるかもしれません。
もし施工に不満があれば、おおもとの企業に意見を伝えておくことも大切です。

手抜き業者にあたらないために

安さ重視で選ばない

給湯器の設置・交換は安売り合戦が続いています。
ネットで気軽に申し込める工事も多いですが、
「こんな安い値段でビジネスが成り立つのだろうか?」
と疑問に思うこともしばしばです。

安いには安いなりの理由があり、
工事のクオリティにしわ寄せがくることもあります。
業者選びは、値段だけでなく、
施工者の人柄やアフターフォローの充実度など、
トータルで判断してくださいね。

経験豊富な有資格者の施工業者に依頼する


給湯器の交換は、「ガス可とう管接続工事監督者」の資格があれば
誰でも行うことができます。
しかし、暖房用熱源機などの設置は知識と経験が必要です。

業者の資料やHPを参照し、必要な資格を持っているのか、
また、施工実績は豊富かなど、きちんと確認してください。

不安な点は契約前に解消する


給湯器の知識がないと、業者の言われるがまま契約・注文してしまいがちです。
しかし、いざ施工が終わってしまうと「今さら聞けない…」と
不安なことや疑問に思っていることを飲み込んでしまう人も多いですよね。
もし業者に聞きたいことがあれば、必ず契約をする前に質問しましょう。
上述の資格の話なども、不安に思えば聞くべきです。
そこで適当に対応してくるような業者には、思い切って契約を見送る勇気を持ちましょう。

まとめ

給湯器交換は業者・施工者によってクオリティの差が大きい分野です。
悪気はなくとも、経験が浅いがために、不十分な施工で終わっている現場もあります。
使用者も給湯器の知識がないために「使えているからOK」と終わらせてしまいますよね。

給湯器の手抜き工事は、給湯器の故障だけでなく、
周囲への悪影響・思わぬ事故につながる場合があります。
一度、自宅の給湯器に不安な点がないか確認してみてはいかがでしょうか。

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