ガス点検を装い侵入強盗…公共サービスを名乗る詐欺にご注意を!
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ガス点検を装う強盗事件が発生
2020年8月下旬、神奈川県・東京都など関東圏を中心に「ガス点検」を装った強盗事件が頻発しました。
手口としては、玄関先に「ガス点検に来た」という業者が訪れ、室内に進入。
住人の手足をテープなどで拘束し、現金やキャッシュカードを強奪するというものです。
なかには、事前に「ガス点検に伺います」という電話を入れてくる場合もあったとか。
もちろん、電話などで話術により人を騙すことも許せませんが、人に危害を加えたり、命を脅して強盗を働くという手口には怒りが湧きます。
どの事件でも高齢の方が被害にあっており、抵抗力のない人を狙っているという共通点がみられます。
このように、住宅などに押し入る手口は「侵入強盗」と呼ばれており、コンビニなどを狙った犯行が多かったのですが、最近は店舗の防犯対策が進化していることから、個人宅がターゲットにされる傾向にあるようです。
正規の業者と見分けが困難なことに東京ガスも苦慮。悪徳詐欺
東京ガスや、その下請け業者を名乗る侵入詐欺は、正規の業者との見分けが困難です。
そこで、東京ガスは侵入詐欺の被害にあわないため、以下のようなガイドラインを設定しています。
①東京ガスが住宅訪問する際、事前にはがきやチラシなどでお知らせする(事前のお知らせなしにガス点検を行うことはない)。
②作業員は必ずロゴの入った制服と身分証を着用している。
③アンケートと称して個人情報を聞き出すことはない。
④不審に思ったら東京ガスお客様センターに電話する。
①東京ガスが住宅訪問する際、事前にはがきやチラシなどでお知らせする
東京ガスやその関連会社が自宅訪問する際には、事前に紙面でお知らせがあります。
「法定点検のお知らせ」などといったものです。
何月何日の何時に、どういう者がやってくるのか、どういう目的で訪問するのか、しっかり記載されています。
こういったお知らせなしに、いきなり自宅にやってきたり、電話で訪問する旨を伝えてきたりはしません。
②作業員は必ずロゴの入った制服と身分証を着用している。
正規の点検員・作業員は、必ず東京ガスや関連会社のロゴが入った制服を着ており、また、目につきやすいところに名刺を下げています。
訪問した際も、まずは自分の身分を説明し、居住者が納得した上で家に入ります。
こういったマナーが徹底されているか否かも判断基準になりますので、きちんと確認しましょう。
③アンケートと称して個人情報を聞き出すことはない。
正規の点検員・作業員が、デリケートな個人情報を聞き出してくることはありません。
口座番号、キャッシュカードの有無、家族構成や年齢など、「あれ?この質問おかしいな?」と思ったら、答えるのはよしましょう。
法定点検などの終わりには、点検の終了確認と、ガスの使い方のパンフレットなどを手渡してくるだけのはず。
個人情報を聞き出してくるようなアンケートにはご注意ください!
④不審に思ったら東京ガスお客様センターに電話する。
どうしても怪しいと感じるようであれば、東京ガスお客様センターに直接電話して確かめましょう。
0570-002-211
(IP電話・海外からは 03-0044-9100 )
もし不審な人物を家に入れてしまった場合は、玄関の扉を開けっぱなしにする&訪問者から距離を取り、出口に近いところにいるなどして、自分の身を守りましょう。
まとめ
電話によるオレオレ詐欺がはやり始めて何年も経ちますが、被害者の数は増える一方です。
それだけ手口が巧妙化しているということでしょう。
ガスや水道など、公共サービスを名乗る人にはついつい気を許してしまいがちです。
突然の訪問者には「大丈夫かな?」と一回冷静になって考える癖を持ちたいものですね。
卑劣な犯罪の被害者になってしまわないよう、正しい知識と対処法を知っておきましょう。