給湯器が点火しないときはどんなとき?原因と対処法まとめ
給湯器がうまく点火しなかったり、点火と消火を繰り返してしまう状態を「点火不良」といいます。
点火不良には様々な原因が考えられ、一概に機械の故障と片付けられるものではありません。単純に人の操作ミスのときも意外と多いものです。
給湯器の点火不良が起こる原因と解決法をまとめましたので、「点火しない!どうしよう!」と慌てず、対処法をひとつひとつ試してみてください。
目次
給湯器が点火しない4つの原因
給湯器が点火不良を起こす主な原因は、主に次の4つが考えられます。
① 点火装置に異常がある
② 制御基板の故障
③ ガスの元栓が閉まっている
④ ガスの供給が止まっている
①点火装置に異常がある
給湯器にはガスに火をつける点火装置(イグナイター)が内蔵されています。
点火装置にはガスを点火させるための火花を発生させる役割がありますが、点火装置に何らかの不具合があって点火しないことがあります。
点火装置が湿っている
点火装置は湿気に弱いです。雨や台風などの悪天候時、湿気が多く点火装置がうまく作動しなくなるときがあります。
乾燥すれば再び点火できるので、しばらく時間を置いて様子をみてみましょう。
点火装置が劣化している
点火装置は小さな雷(スパーク)を起こすような部品で、長年使用すれば劣化します。幸い、点火装置は交換可能です。
簡単な交換工事で終わり、高額な工事費がかかるというようなことはありません。
②制御基板の故障
給湯器のあらゆる動作指令を司る電気系統の制御基板。
給湯器の脳ともいえる制御基板が故障していると点火できません。
点火装置と同様、制御基板も修理・交換することができます。
③ガスの元栓が閉まっている
ガス栓が閉まっていて給湯器が点火しないというケースがまれにあります。
長期間ガスを使用しない際に、事故防止のためガス栓を閉じていませんか?
お湯が出ないので給湯器の故障だと思ったら元栓がしまっていただけだった、なんて意外とも単純な理由で点火しないこともあるのですね。
④ガスの供給が止まっている
地震や多量のガス漏れ検知などが原因で、大もとのガスの供給自体がストップすることがあります。
一個人宅の問題ではありませんので、自力では解決のしようがありません。
自治体やガス会社からのアナウンスをチェックし、必要であれば復旧時期について問い合わせしてみましょう。
給湯器の点火不良が起こったら!?今すぐできる復旧作業
給湯器が点火不良を起こして使えなくなってしまったら、すぐにでも専門業者に助けを求めたいところ。
ですが、まずは自分で簡単にできる給湯器の復旧作業があります。
以下に挙げた方法を上から順に試していき、それでも問題が解決しないときには専門業者に連絡を入れましょう。
エラーコードを確認する
給湯器のリモコン(操作パネル)に数字3ケタのエラーコードが表示されていないか確認します。
「11」から始まるエラーコード(111など)が点火不良を表しています。
もしエラーコードが表示されていれば、給湯器の取扱説明書やエラーコード一覧を参照し、指示に従ってください。
メーカーのヘルプページにエラーコードを打ち込むと、対処法を調べることができます。
リンナイは専用アプリをリリースしているようです。簡単に故障チェックができるので便利ですね!
ガスメーターが動いているか確認する
大きな地震などでガスメーターの安全装置が作動し、ガスを止めてしまうことがあります。
給湯器ばかりか、キッチンのガスコンロなども使うことができません。
ガスの供給自体は止まっていなければ、ガスメーターのロックを外して復旧することができます。
次の動画を参考に、ロックを解除してみましょう。
給湯器のガスの元栓が閉じてないか確認する
給湯器本体の下部に、ガスの元栓がついています。
もし元栓が閉じていたら、ツマミがガスの配管と平行になるようにひねってください。
以上がご家庭でできる点火不良への対処です。
これ以上の作業は危険を伴うため、専門業者に委ねた方が安全といえるでしょう。
10年以上使用した給湯器は交換を検討!
点火不良の解消方法としては、部品の交換など「修理」の範囲で対応できることが多いです。
しかし、使用から10年以上経った給湯器であれば、修理よりも「交換」を検討してみましょう。
点火装置や制御基板といった部分的な故障を直したとしても、近い将来給湯器本体が故障し、結局交換工事をするハメになるケースがあるからです。
費用的な負担も増えますし、なによりお湯を使えず不便な生活を強いられてしまいます。
まとめ
給湯器の点火不良は、よくあるトラブルでありながら対処方法はあまり知られていません。
給湯器が点火しないと一瞬パニックに陥りそうですが、慌てずひとつずつ可能性をつぶしていくことが大切です。
点火不良の代表的なエラーコードである「111」についての記事もご参照ください。