ガス機器を安全に使うための8つの知識とコツ
先日、我が家のポストにこんなお知らせが投函されていました。
東京ガスから出されているもので、ガス機器を安全に使うために気を付けるべきことが詳細に説明されています。
ネットで知識を得る時代ではありますが、やはり紙でもらうとじっくり読み込めるのが良いです。
今回は、このお知らせの内容をベースに、ガス機器を使う上での注意点や、機器を長持ちさせるコツをご紹介します。
目次
①ガスの種類を知っていますか?
洋服にもS、M、Lといった種類(サイズ)があるように、ガスにも種類があるってご存知でしたか?
東京ガスをはじめとする都市ガスには「13A」か「12A」という種類(ガス種)があり、東京ガスの管轄では「13A」が主流です。
ここでポイントなのは、ガス種に対応しているガス機器を使うということです。
ガス機器にはラベルが貼ってあり、どのガス種に対応して作られているのか記載されています。
このラベルに「都市ガス用13A・12A」と書かれているか確認してください。
ガス種とガス機器が合致していないと、燃焼不良などトラブルを起こす可能性があり危険です。
「そこまで見て機器を選んでなかった」という方は、注意してくださいね。
②ガス機器を使用する上で注意したい5つのこと
ガス機器を使用する上で注意したいことが5つあります。
1.ガス機器の異常を見逃さない
ガス機器を使用するときに、
・ガス臭がする
・炎が小さい(大きい)
・ガス機器が異常に高温になる
・なかなか点火しない
といった異常を感じることはありませんか?
ガス機器は長年使うことで劣化していき、何らかの異常をきたすことがあります。
そういった場合は、すぐにガス機器の使用を中止しましょう。
2.ガスは換気して使う
ガスを使う際には、換気扇を回したり、窓を開けたり、必ず換気するようにしましょう。
ガス機器に合った換気扇を使うことも大切です。
例えば大型のコンロを使うのに、小型の換気扇を回す、というのではうまく換気できないことになってしまいます。
もともとの設備上、どうしても十分な換気ができないのであれば、換気扇と窓の開放を併用するとか、ガス機器自体の大きさを見直すことが必要です。
特に小型湯沸かし器は換気なしで使用すると排気による死亡事故につながることも。
十分に注意しましょう。
3.ガス機器の周りに燃えやすいものを置かない
ガス機器を設置する場所の周りに、燃えやすいものを置かないようにしましょう。
コンロであればキッチンペーパーやふきん、木製のついたて・ラックなどですね。
外に置く給湯器も、植栽やビニールのごみ袋、子供のおもちゃなどを目の前に置いてしまう方がいますが、十分な離隔距離が取れないので危険です。
4.調理器具を使用中は目を離さない
調理中、ガスコンロから目を離さないでください。
よくあるのが、コンロ使用中に来客があったとか、他の家事を並行させていて火をつけっぱなしにしているのを忘れていた、というケースです。
また、てんぷら油による火災事故も起こりやすいので、温度センサーがあるコンロの方が安心ですね。
5.ガス機器の使用は自己責任!
ガス管やガス栓の修理は東京ガスの仕事ですが、そこから先のガス機器の使用は自己責任です。
古いガス機器を使い続けて火災や一酸化中毒などの事故になれば、当然その責任も自分にあることになります。
古いガス機器は早めに新しいものに取り替え、ガスを安全に使えるようにしましょう。
③たまに点検・確認・清掃する
普段から念入りにガス機器の様子を観察する方は少ないと思いますが、年に数回、タイミングを決めて点検・清掃してみてください。
・ガス臭くないか
・ガス機器自体が変形・破損していないか
・給気口、換気口が塞がれていないか
・余計なものを周りに置いていないか
・警報器の有効期限は切れていないか(警報器に有効期限の書かれたラベルが貼ってあります)
などがチェックポイントといえます。
なお、ガス漏れなどの専門的な点検は東京ガス(またはその関連会社)が行う法定点検で確認してもらえます。
定期的に行われているので、面倒くさがらずしっかりと点検を受けるようにしましょう。
④ガスの接続具やガス栓にも注意しよう
ガス栓とガス機器を結ぶ「接続具」は、ガスコード用・ゴム管(ソフトコード)用で異なります。
ガス機器の取扱説明書をよく読み、ガス栓・ガス機器にあったサイズ・形状であることを確認してください。
また、使っていないガス栓をむやみに開けるのはよしましょう。
ガス漏れする危険性があります。
⑤自然災害(台風や地震など)発生時も注意が必要
地震や台風など、激しい自然災害の発生時も注意が必要です。
例えば、コンロで火を使っているときに地震が発生したら、身の安全を確保したのち火を消すことが大切なのは、多くの方が知っているところかと思います。
そのほかにも気をつけておきたいこととして、給湯器があります。
外に置いてある給湯器は基本的には風雨に強いようにできていますが、大量の水が侵入すると故障しやすいのです。
大雨・台風などの時期は、必ずといっていいほど給湯器故障の相談電話をいただきます。
災害による大雨や激しい風などのあとには、今一度給湯器の様子を確認してみてください。
⑥マイコンメーターの操作方法をご存知ですか?
ガスの流入量を監視する「マイコンメーター」は、震度5以上の揺れを感知したときや、普段とガスの使用量が変化しているとき、ガスが連続して流れ続けているときなど、ガスの使用量に異常を感じたときに自動的にガスを遮断するようになっています。
地震などでマイコンメーターが停止したあと、復旧作業は自分で行わなくてはいけません。
マイコンメーターの復旧方法を確認しておきましょう。
(1)すべてのガス機器を止める
(2)復帰ボタンのキャップ(ある場合)を外す
(3)復帰ボタンを2秒以上しっかり押し、ゆっくり手を離す
(4)赤いランプの点滅が消えたらガスを使用できる
やったことがないと戸惑う作業かもしれませんが、要はボタンを押して点滅を消す作業です。
簡単にできますので、頭の片隅に置いておいてください。
⑦業務用のガス機器特有の注意点もある
家庭用と違い、業務用のガス機器はパワフルで、使い方もハードになります。
排気ダクトの定期清掃、定期点検を受けることはもちろん、火災などの事故の際に、お客様を安全に誘導できる訓練も行っておきましょう。
⑧ガス漏れ通報専用電話をご存知ですか?
ガス臭い、ガス警報器が作動している、といった場合は、直ちにガス機器の使用を中止し、「ガス漏れ通報専用電話」に連絡しましょう。
ガス漏れは、爆発事故を起こす可能性がある危険なものです。自分で解決しようとしてはいけません。
換気・ガス栓を閉じる作業を行い、緊急車両の到着を待ちましょう。
また、スイッチ操作の火花が爆発原因になることがあるので、照明などのスイッチを操作しないでください。
0570-002299 (24時間受付)
ナビダイヤルを利用できない場合 03-6735-8899
まとめ
普段何気なく使っているガス機器ですが、実は様々な安全装置・安全対策の上に成り立っていることが分かります。
くれぐれも安全な使い方を守り、ガス機器の故障や大きな事故を招かないようにしたいものですね。