ガスコンロや小型湯沸かし器、ガス機器のDIY設置が急増中?素人設置は危険です!

以前、給湯器交換を業者に依頼せず、自分で設置(DIY)してしまう人がいるという記事を書きました。

給湯器のみならず、ガス機器は素人が設置するとガス漏れなどの重大な事故につながる恐れがあります。
最近、ガス機器のDIY設置(素人設置)が増えている原因と、DIY設置により起こりうる事故のリスクについて解説します。

ガス機器のDIY設置(素人設置)が増えた3つのワケ

最近増えていると言われる、ガス機器のDIY設置(素人設置)。
そもそもどうして、ガス機器の設置を自分で行う人が増えてしまったのでしょうか?

理由その①:ガス機器がネットで安価に購入可能になった

ネットショップ利用者が爆発的に増え、実店舗で購入するよりも、安く品物を手に入れることができる時代になりました。

ガス機器も例外ではありません。
給湯器からガスコンロまで、あらゆるガス機器がメーカーの小売希望価格から大幅に値下げされ、業者ではない一般ユーザーも、簡単にガス機器を購入できるようになりました。

「こんなに安く買えるのに、わざわざ業者に見積もりをとるなんて馬鹿らしい…」と、ガス機器を直接購入する人が増えています。

理由その②:DIYブーム

昔に比べ、家に自分で手をかけることに喜びを感じ、DIYを趣味にする人が増えたことも理由のひとつです。

棚やTVボードといった家具から内装にいたるまでDIYする人が増え、ホームセンターなどでも気軽にDIY用品を入手できるようになりました。

なかにはDIY感覚の延長で「ガス機器の交換だって、やればできる」と考える人もいます。
「理由その①」で挙げたような人たちが価格面のメリットを重視しているのに対し、
DIY派は「自分でガス機器を設置する達成感」に喜びを感じているのが特徴のようです。

確かに、簡単な家具製作やプチリフォームに比べると、ガス機器設置は難易度も高く、DIY派の皆さんにはやりがいのある作業に感じるのかもしれません。

理由その③:ネットでガス機器の設置方法を気軽に知ることができる

ネットで「ガス機器 設置」「ガス機器 自分で」などと検索すると、ガス機器の設置方法を詳しく解説した動画やサイトが数多くあることに驚きます。
さらに衝撃的なのは、「素人でもできる」「専門知識不要」などと、読者をあおるような表現が多いことです。

確かに、表面的な作業だけを見れば、難しいことをしているようには見えないかもしれません。
しかし、実際のところ、ガス機器の業者は「専門知識」を背景に、「専用の道具」を使い、「数多くの注意ポイント」を確認しながら作業を進めています。

ガス機器の交換が、あたかも簡単な作業のように伝わってしまうのは、業者としては悲しいことです。

ガス機器のDIY設置(素人設置)にありがちなミス

ここで、DIY設置(素人設置)されたガス機器において実際にある施工ミスをいくつかご紹介します。

施工ミス例①:ガス機器本体が凹んでいたり、設置台から浮いている

頑丈そうに見えるガス機器ですが、実は取り扱いには注意が必要です。
機器内が精密機器であることはもちろん、外装は思いのほか繊細にできています。
少しの衝撃で外装が凹んだり湾曲したりと、残念な結果になりかねません。

プロは、ガス機器の搬入に注意を払い、施工取っ手を使ったりして、機器本体を守る工夫をしています。

経験のない初心者が扱うと、せっかくの新品が台無しになってしまうんですね。

施工ミス例②:ガス配管(可とう管等)の選び方・設置方法に誤りがある

「ガス可とう管」とは、ガスを通すための配管のことです。
じゃばらになっていて、設置場所にあわせて形状を変えることができます。

可とう管の素材は金属製からゴム製まで数種類ありますが、配管の素材選びを誤ってしまう、というのも、DIY設置にありがちなミスです。

例えば、ビルトイン式のガスコンロには「屋外・屋内兼用」の保護カバーがついた可とう管を使わなくてはいけないところを、屋内用の金属可とう管を使用する、といった具合です。

他にも、小型湯沸かし器にゴム管を接続したり、プロから見ると危険な設置状況のガス機器があります。

また、設置場所に合わせて可とう管を適切な寸法・角度に処理しなくてはいけないところを、適当に折り曲げて設置し、近くのモノにぶつかってしまっているといったケースもあります。

頑丈そうに見える金属製の可とう管も、衝撃により接続部が破損する可能性があるので、注意が必要です。

施工ミス例③:適正な工具を使用していない

例えば、エルボを締める際には、パイプレンチを使います。
しかし、一般家庭でパイプレンチを常備しているご家庭は少ないですよね。

家にある工具を寄せ集めて金具を締めると、締め具合が甘くなってしまいがちです。
「適正な工具を使う」「何が適正な工具が判断できる」のも、プロの業者だからできることですよね。

ガス機器のDIY設置(素人設置)により起こりうる事故

このように、設置状況に問題があると、思わぬ事故につながる可能性があります。

一番怖くて、一番発生の可能性が高いのが「ガス漏れ」です。

・適正なガス配管を使用していない
・配管が障害物にあたっている
・工具の締めが甘い(もしくは間違っている)

こういったミスが原因で漏れたガスが、キャビネット内や室内に充満すると、火災・爆発などを引き起こすことになりかねません。
DIY設置が原因のガス漏れ事故は実際に起こっていることなので、改めて注意したいですよね。

ガス機器の設置は、「購入」〜「取り付け・メンテナンス」まで、プロに任せましょう!


ガス機器の設置は、想像以上に繊細で難易度が高いものです。

・どんなガス機器を選べばいいのか
・どのように設置すれば良いのか
・適正な配管や工具は何か
・どのように使うべきか
・交換やメンテナンス時期はいつか

などの判断は、専門知識を持つプロに委ねましょう。

「購入」から最後の「取り付け・メンテナンス」まで専門家に頼む!
ぜひ、合言葉にしていただけたらと思います^^

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