【海外の給湯器事情】お湯がいきなり水になってビックリ!?海外では貯湯式給湯器が主流

日本製品が世界中で愛用されていることはご存知の方が多いと思います。
代表的なものではシャワートイレが挙げられますよね。
日本旅行中にシャワートイレの快適さに感動し、
自国へのお土産にする外国人も多いそうです。

実は日本の給湯器も、世界で高く評価されているとご存知ですか?
今回は、世界で人気の日本製給湯器についてご紹介します。

なぜ日本製給湯器が海外で人気なの?

日本に住んでいるとなかなか分かりませんが、
スイッチひとつですぐにお湯が沸く、瞬間式の給湯器の普及率は、
世界的にはまだまだ高くありません。

“貯湯式”給湯器がメジャーという国も少なくないのです。

貯湯式給湯器とは?

貯湯式給湯器とは、
給湯器の中にある槽に水を貯めて沸かし、お湯を作るタイプの給湯器です。

お湯を使うときには、貯湯槽からお湯を引いてきます。
貯湯槽のお湯がなくなると、再度お湯を沸かして貯めるまで
お湯を使うことができません。

貯湯式給湯器のメリット

瞬間式(お湯を作りながら給水するタイプの給湯器)に比べ、
本体が割安であったり、配管への負担が少ないなどのメリットがあります。

貯湯式給湯器のデメリット

貯湯式給湯器には、貯湯式ならではのデメリットがあります。

①水圧が弱い

海外のホテルなどに泊まると、水圧が弱いと感じたことはありませんか?
貯湯式はその仕組み上、瞬間式のように強い水圧で給水することができません。

日本のように強い水圧のシャワーが好みの方にとって、
海外旅行の際にシャワーの水圧が強いか弱いかは、大切なポイントですよね。

②お湯切れの可能性がある

貯湯式給湯器は、あらかじめ貯湯槽にお湯を作り、
そこからお湯を供給しています。

そのため、お湯の使用量が多いとお湯切れを起こしてしまう可能性があるのです。
槽が空っぽになると、再度お湯を作るまでに時間がかかってしまい、
不便に感じることもあるでしょう。

実際、海外旅行中に滞在先のシャワーを使っていて、
突然お湯が出なくなったり、
水温が安定せずほとんど水のようなシャワーになってしまうときがあります。

使用できるお湯の量に制限があるのも、
貯湯式給湯器のデメリットと言えるでしょう。

③給湯器本体が大きい

貯湯式給湯器には貯湯槽がついているため、
本体が大きく、場所をとってしまいます。

日本と違い海外は土地に余裕があるところが多いので
さほど死活問題にはならないかもしれませんが、
サイズ面で比べれば、
やはり日本のコンパクトな給湯器に軍配があがるでしょう。

どうして貯湯式を使うの?

瞬間的にお湯が沸き、ストレスなくお湯を使える給湯器があるのに、
どうしていまだに貯湯式の給湯器が使用されているのでしょうか?

水が貴重な国が多い


雨が少ない国や乾燥地帯など、
水が貴重な国はたくさんあります。

瞬間式給湯器は、じゃんじゃんお湯が沸くため、
思わずお湯の流しっぱなし・使いすぎにつながってしまいます。

水が貴重な国では過剰な水の使用を防ぐため、
使用量と燃費の兼ね合いから、貯湯式がメジャーな地域があるのです。

海外に住んでいる日本人の方の声として、
「今住んでいる国でも瞬間式なんて考えられない」という意見もありました。

導入コストは貯湯式が勝ち

ランニングコストや利便性でいえば、瞬間式給湯器のほうがお得といえます。
しかし、瞬間式給湯器は本体価格が貯湯式に比べ割高です。

日本製の家電は一般的に高価なものが多いので、
国内製の貯湯式給湯器と比べたときに
瞬間式給湯器には
なかなか手が出ないという地域・国もあるようです。

貯湯式給湯器でも不便しない

日本と違い、シャワー文化が主流の国は多く、
また、欧米では食洗機が広く普及しているため、
一度にたくさんのお湯を使用する必要がない地域が多いのです。

そのため、貯湯式の給湯器で不便を感じず、
貯湯式を長く使う傾向にあるのかもしれません。

日本の給湯器は優れモノ!ランニングコスト・利便性の高さが人気

上述したように、貯湯式給湯器は使用上の難点がいくつかあります。
瞬間式給湯器を使ったとき、
その性能に感動してしまうのも頷けますよね。

瞬間式の給湯システムもじわじわ増えている

貯湯式給湯器が幅を利かせているとはいえ、
瞬間式給湯器の魅力もじわじわと広まっているようです。

外国に住む日本人の方のコメントを見つけたので、
いくつか紹介します。

「中古の家を購入したら、リンナイの給湯器がついていた。
 使い勝手が良く、アメリカ人の夫が早速友だちに自慢していた(アメリカ)」

「古いアパートに住むことになり、設備面はあまり期待していなかった。
瞬間式の給湯器がついていて感動した!便利に使っている(フランス)」

まとめ

海外で貯湯式給湯器が主に使われている理由には、
文化的な違いや考え方の違いなどが影響しているようです。

日本から海外に旅行したり、移住したりする際に
貯湯式給湯器のお湯が切れて面食らうこともあるかもしれません。

しかし、それもまた生活習慣の違いと考えて、
効率の良いお湯の使用や、
お湯を無駄なく使う意識を強く持つのがいいかもしれませんね。

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