【マンション編】給湯器交換はどこに頼むのがベスト?
給湯器が壊れてしまったとき、とっさに思い浮かぶ問い合わせ先は東京ガスなどのガス供給会社ではないでしょうか。
確かに、各ガス会社には「お問い合わせセンター」のようなものが設置されていて、困ったことがあった際の受け皿になっています。
もちろん、まずはメーカーに連絡して給湯器交換の相談をするのもひとつの手です。しかし、給湯器交換を依頼する先は、いくつかの選択肢があります。
失敗しないリフォームの基本として、依頼先の選択肢を知っているのと知らないのでは、大きな差がありますよね。
そこで今回は、マンションのお住まいの方が給湯器を交換する際、工事の依頼先について知っておきたいポイントをまとめました。
目次
賃貸マンションか分譲マンションか
まずは今住んでいるマンションが賃貸か分譲かで大きく変わります。
お住まいのマンションが賃貸マンションであれば、給湯器交換はマンションオーナーの役目。もちろん費用もオーナー持ちです。
まずは大家さんや不動産会社に連絡しましょう。
問題は分譲マンションの場合。給湯器は専有部に設置されていますから、入居者自身で費用を負担して工事業者を選ぶ必要があります。
部屋に設置できる号数や本体の色など、細かく規約で決められている場合があるので、一度管理組合に確認し、必要であれば工事の承認も必要です。
1. 東京ガスなどの大手ガス会社
東京ガスや大阪ガス。東邦ガスなど、ガスを提供している会社では給湯器交換も請け負っています。
信頼性の面から見ると、ガス会社に給湯器交換してもらうのは安心感がありますよね。
しかし、ガス会社に給湯器交換を依頼するとしても、結局は下請けの会社が施工する場合も多々。
一般的にガス会社に給湯器交換工事を依頼すると割高になると言われています。大企業は管理コストが高いので、その分が一般消費者の価格に転換されるわけですね。
「ネームバリューがあるので安心!」
と安易にガス会社に依頼しては、交換費用が高くついたりと、必ずしもいいことばかりではないのです。
2. マンションの管理組合の推薦する業者やメーカー
分譲マンションの入居者で構成されている管理組合。修繕積立金の管理など、マンション管理にまつわる様々な用件を扱っています。
管理組合は、マンションの管理会社から小規模〜大規模な修繕工事を定期的に打診されます。
給湯器交換もそのひとつで、大体給湯器の交換時期(10年おきくらい)がくると、マンションの住人に管理組合を通じて「給湯器交換のお知らせ」といったチラシが配られることがあります。
管理会社が入居者(管理組合)と工事業者の間に入っているので、業者選定や現地の立会い調査などの煩わしさがありません。
また、マンションの構造を把握してくれているので、交換工事がスムーズだったり、まとまった部屋数で交渉しているため価格面が割安になったりといったメリットもあります。
知人のマンションで給湯器が壊れた際に、ガス会社の見積もりよりも、管理組合経由の見積もりの方が安かったので、結局後者に交換をお願いしたと聞いたことがあります。
デメリットとしては、自分の好みの給湯器に交換できないこと、工事日程の融通が効きづらいことなどがあります。
また、給湯器にトラブルはなく、まだしばらく使えるかもしれない給湯器を、管理組合からお知らせがきた段階で交換することになると少しもったいないですよね。
そして、価格交渉はできないので、結果的に割高な工事になってしまうときもあります。
管理組合(管理会社)から推薦されるメーカーを必ず使わなくてはいけないわけではありません。
給湯器交換の費用の参考、もしくは見積もりのたたき台程度にして、他の業者を選んでもいいでしょう。
3. 既存の給湯器メーカー
ノーリツ、リンナイといった、今使っている機器の給湯器メーカーに交換工事を依頼することもできます。
給湯器の取扱説明書や本体に記載されている問い合わせ先に連絡すれば、スピーディーに対応してくれることでしょう。もし部品交換などが必要になった際も、自社製品のものであればすぐに調達できるのも強みです。
一方、給湯器の交換工事自体は給湯器メーカーから委託された施工会社が担っていることがほとんど。ガス会社に依頼するときと同じく、入居者が施工会社を選択する余地はないので、交換費用は高くなりがちです。
また、今使っている給湯器とは違うメーカーの給湯器に変更したいときもおすすめできません。
4. ネット業者
インターネットで「給湯器交換」と調べると、星の数ほどの施工会社が出てきます。
ネットを中心に事業展開しているため、交換費用が安く抑えられているのが特徴です。現地調査をせずに、既存機器の品番と写真を送れば見積もりを出してくれる業者も増えていますので、手軽に費用比較できる良さもあります。
しかし競争が激しいネット業界。近年ではたくさんの会社が参入しています。
もちろんちゃんとした会社が多いですが、残念なことに安さを売りに適当な工事をする会社が存在するのも事実。たくさんの業者の中から、クオリティ・費用共にベストな会社を選ぶのは至難の業です。
どのネット業者がいいのか。評判(いわゆる口コミ)をネット上する際は注意が必要です。
ネット業者が自作自演で、自社に有利な口コミを書き込んだり、あたかも第三者が作ったようなランキングサイトを作って自社を上位にランキングさせたりしているのが実情です。
どんなにポジティブな業者に見えても、それに信ぴょう性はありません。ネット専業で格安で給湯器交換をしている業者に依頼することは「ハイリスク・ハイリターン」と認識しておきましょう。
5. 近所の工事店
お住まいの地域にある工務店などの工事店に相談するという方法もあります。
地域密着で展開しているところは、顔が見える安心感もあり、近所であればすぐに駆けつけてもらえるのもポイントです。
工務店であれば、給湯器交換以外のメンテナンスもお願いできるので、頼れるホームドクターとして息の長いお付き合いができるでしょう。
メリットとデメリットを比較しよう
ご紹介したように、ガス会社以外でも給湯器交換を依頼できるところはたくさんあります。
ポイントは「それぞれのメリット・デメリットをきちんと比較して選ぶこと」です。
多少高くても信頼のおけるガス会社や給湯器メーカーにお願いしたいのか、多少のリスクはあっても安く済ませたいのか、考え方によって工事業者選びは変わってきます。
給湯器交換はなるべく早く終わらせてしまいたい気持ちも分かります。ですが最初からひとつの方法に絞るのではなく、いくつかの工事業者から見積もりをもらい、それぞれの対応を注意深く観察してみましょう。
きっとベストな工事業者が見つかるはずですよ!