エネファームって何?お得なの?メリットとデメリットが知りたい!

いつもはガス給湯器についての記事が多いのですが、
今回は「エネファーム」について書いてみようと思います。

なんとなく聞いたことはあっても、「エネファームがどんなものなのか
きちんと知っている」という人は少ないのではないでしょうか。

2009年頃から発売されたエネファームは、
約10年の間に25万台が普及しているんです。
(一般社団法人 燃料電池普及促進協会の統計による)

次世代型の発電・給湯システム「エネファーム」について、
分かりやすく解説します。

エネファームとは?

エネファームとは、「家庭用燃料電池コンジェネレーションシステム」の通称です。
「燃料電池」と「コンジェネレーション」の両機能を持っているシステムという意味ですが、
いきなりコンジェネレーションなど難しそうな名前を並べられても戸惑ってしまいますよね。

では、その仕組みについて詳しく見ていきましょう。

エネファームの仕組み

エネファームは「燃料電池」と「コンジェネレーション」の合わせ技と上述しました。
難しい原理はさておき、この2つを一言で言うと次のようになります。

「燃料電池」=水素と酸素の化学反応で電気を作る
「コンジェネレーション」=発電で発生した排熱を再利用する

つまり、エネファームとは
ガスで発電(家の家電に利用)し、その過程で発生した排熱を給湯(+暖房)に利用できる
無駄のない発電・給湯システムと言えます。

燃料・設備機器を幅広く扱うサンリン株式会社に分かりやすい図があったのでお借りします。

排熱まで無駄なく使うことで、効率よく発電・給湯することができます。

ここがすごい!エネファームの魅力3つ

では、エネファームの魅力とは一体何でしょうか?
エネファームの代表的な魅力・メリットをご紹介します。

①経済的である


電気とお湯を同時に作れるので、非常に経済的です。
また、自家発電する分、電気料金を削減することができます。
(定格出力を超える分の電気は、通常通り電力会社からの電気を使用する仕組みです)

ほかにも、国や自治体でエネファーム導入家庭に向けた補助金制度があったり、
エネファーム導入家庭向けのお得なガス料金プランを設定しているガス会社があるなど、
コスト面で優遇されることもあります。

②省エネ効果が高い


エネファームは、ガスから取り出した水素と、空気中の酸素を化学反応させて発電します。
そしてその過程で発生する熱で給湯しますから、
エネルギーを有効活用しているという点で非常に省エネ効果が高いものといえます。

また、通常発電所で作られた電気は、
送電線を通って各家庭に送電される途中で、半分以上がなくなってしまいます(送電ロス)。
エネファームであれば、電気を作る場所と使う場所が同じになるので、
送電ロスがほとんどありません。

作った電気と排熱のエネルギー利用率は約85%〜95%といわれており、
無駄のないエネルギー活用が可能です。

エネファーム導入をきっかけとし、
エコ家電に切り替える人もいるなど、
環境意識の底上げにも一役買っているのがエネファームなのです。

③ストレスなくお湯が使える

エネファームは、各家庭のお湯の使用状況などを学習し、発電時間を決めることができます。

一般的な例で説明すると、

朝:発電を開始すると同時に排熱でお湯を沸かし、お湯は貯湯タンクに貯める
夜:家族の入浴タイムにお湯が十分に貯まる

といったように、お湯切れの心配がなく、
追い焚きやお湯の立ち上がりがとてもスムーズです。

万が一、貯めた量以上にお湯を使用することになれば、
バックアップ用の熱源機が稼働してお湯切れを防いでくれます。

エネファームのデメリット

様々なメリットがあるエネファームですが、逆にデメリットもあります。
代表的なものをご紹介します。

①製品が高い

メーカーの企業努力により、以前よりはずいぶん製品価格は下がりました。
しかし、ガス給湯器に比べるとまだまだ高いのが現実です。
導入費用は100万円をくだらないと考えておいてください。

エネファームの寿命は約20年といわれていますから、
導入コストと、削減できる電気代を天秤にかけると、
あまりお得感を感じない人もいるようです。

②世帯人数が少ないと、光熱費は逆に割高になる

エネファームを導入した家庭における、長期・大規模な実証実験によると、
エネファームの高効率な発電・給湯システムの恩恵を受けている家庭と
そうでない家庭とで、かなりばらつきがあるようです。

エネファームは、熱(=お湯)の必要量に合わせて発電を行います。
そのため、その日必要なお湯を作りきってしまえば発電も止まります。

ということは、夏などの熱需要が低くなる時期は、必然的に発電量も少なくなりますよね。
季節だけでなく、世帯人数が少ない家庭では熱需要は低いですから、
やはり発電量は少なく、エネファームを効率よく使うことができません。

結果的に発電に必要なガスを余計に消費することになり、
光熱費は割高になってしまうのです。

③エネファームの機器自体が大きい

エネファームは、発電システムに加え給湯システムと、お湯を貯蔵する貯湯タンクを設置します。
ほかにも配管ユニットやバックアップユニットも必要なので、
設置には程度の敷地面積が必要です。

威圧感のある大きなボックスなので、
街で見かけるとすぐにエネファームだと気づきます。

普通のガス給湯器は、どれだけ大きくても一辺1mくらいですし、
壁に取付ける壁掛けタイプもあります。

エネファームは場所の制約を受けやすいといえるでしょう。

④その他のデメリット

都市ガスの場合、ガスはほとんどが輸入品です。
そのため、ガスの輸入価格が高騰すると、
それにつられてガス料金も高くなるリスクがあります。

ほかにも、発電時の音が挙げられます。
音の大小をどう感じるかは、聞く人によって大きく変わるもの。
基本的に夜間は発電しないとはいえ、
「ウーンウーン」という低い発電音が近所に迷惑をかけていないか
心配する人もいるようです。

こんな人にエネファームがおすすめ!

エネファーム導入が向いているのは、次のようなご家庭です。

世帯人数が多い


エネファームの能力を有効に使うには、一定以上、電気とお湯の消費が必要です。
目安でいうと、

電気:一か月の使用量が450kWh以上(電気代が12,000円以上)
お湯:一日のお湯使用量が浴槽2杯分以上

となります。

このくらいの使用量があるご家庭であれば、
エネファームを有効活用してもらえるでしょう。

プロパンガス(LPガス)を利用している


エネファームは、都市ガスでもプロパンガスでも稼働します。
しかし、一般にプロパンガスの方が炎の力が大きいため、
都市ガスの約半分のガス量で発電することができるのです。
プロパンガスとエネファームの組み合わせは非常に相性がいいと言えるでしょう。

エネファームを後付けで設置するにはどうすればいい?

「我が家にもエネファームを設置しよう!」と思い立ったら、
まずどうすればいいのでしょうか?
最初からエネファームが設置されている新築物件を除いたケースをご紹介します。

戸建ての場合

方法は2つあります。
1つは、今使っている給湯器を外し、丸ごとエネファームの機器と入れ替える方法です。
設置場所の面積、配管や配線経路の確保などが必要になります。

もう1つの方法は、今使っている給湯器に、
燃料電池発電ユニットを接続する方法
です。
この場合、既存の給湯器を活用できるので、
バックアップ熱源機を新たに設置する必要はありません。

どちらの方法を採るにせよ、一度ガス事業者による調査が必要です。
信頼できる業者・工務店を探し、相談してみましょう。

マンション(集合住宅)の場合


マンション向けのエネファームも発売されています。
しかし、スペースや耐荷性、設計上などの問題から既存マンションへの取付けは難しいでしょう。
基本的には新築の集合住宅が設計段階から取り入れることになります。

まとめ

様々な角度から、エネファームのメリットとデメリットを考えてみました。

基本的には、エネルギーを無駄なく使うという時代に見合ったコンセプトですが、
まだまだ発展途上にあるといえるエネファームのシステム。

今のガス給湯器と取って代わる存在になるにはまだ時間がかかりそうですが、
これからの時代を見据え、より省エネ&より快適に電気やガスを使える方法を
模索するのは大切なことだと思います。

給湯器を扱う業者として、こういった先進技術についての知識も
日々勉強していこうと改めて思った次第です。

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