東京ガス「がすてなーに ガスの科学館」に行ってきた!【第二部】

前回の記事の続きです^^
東京都江東区豊洲にある、東京ガス「がすてなーに ガスの科学館」訪問レポブログ第二部です!

前回の続き:「エネルギー」ゾーンへ

皆さん、液体の状態であるLNG(天然ガス)が、どのように都市ガスに作り替えられているかご存知ですか?

答えは、海水をかけて蒸発させ、気体にしているそうです。

オレンジの部分の下にある管のなかに、液体のLNGが流れていて、そこに海水をかけます。


(青い光が海水のイメージです)

LNGはマイナス162度、それに対し海水は20度くらいですので、急激な温度差でLNGは気化してしまいます。

気化したLNGは、管の中を上へとのぼっていきます。

上部を通る管を伝って、プロパンと混ぜられカロリー調整、ガス臭(本来ガスは無臭)をつければ、都市ガスの完成です。
(四角のボックスの中で付臭しています)

意外に原始的な発想というか…簡単な原理で都市ガスが作られているんだなぁと思いました。
(実際はものすごく高度な技術が必要で、これらは簡略化した説明だとは思うのですが!)

東京ガスの施設が湾岸にあるのは、タンカーを受け入れやすいことに加え、海水が調達しやすいという理由もあるんですね。

こぼれ話:マスコットキャラクター・プカちゃんの秘密

コミュニケーター(案内係)の方に聞いたのですが、がすてなーにのマスコットキャラクター・プカちゃんは、
都市ガスに生まれ変わったとき、体が変化しているんです!


(天然ガスの時点のプカちゃん…名前の由来は水より軽くてぷかぷか浮くからだそうです)

プカちゃんの胸元に注目していてください。
海水を浴びて気化したプカちゃん。ガス臭を付けられ、都市ガスとして生まれ変わると…

胸元に炎が宿るのです…!細かい!!!

これはマニアの方もなかなか知らないトリビアだそうですので、明日学校や会社で自慢していいですよ(?)


(分かりづらくて申し訳ないのですが、ガス臭を帯びる前と後で、プカちゃんマスコットの柄も変わっています。芸が細かい。細かすぎて伝わらないアレ!)

ガスの原料の歴史を辿る

今は天然ガスが主流ですが、かつては石炭そして石油を使ってガスを作っていた時代がありました。

石炭にしろ石油にしろ、そして天然ガスにしろ、もともとは何億年も前の生き物や植物が石化して出来たものです。
過去の恩恵を今の私たちが受けて快適に暮らせているんだと思うと、ガスやプラスチックなどの資源を有効に賢く使わなくてはと思います。

そして未来のガスの原料になっていくであろう素材もあります。

メタンハイドレードやシェールガスです。
こうやって、人間は常に技術革新を続けていく生き物ですが、貴重な資源を使い潰さず次の世代にバトンタッチしていくことが大切だと思いました。

作った都市ガスのうち、家庭用は◯割くらい

都市ガスは工業用・家庭用と使い道は様々ですが、そのうち何割が家庭用にあてられると思いますか?
なんと「3割」で、残りはすべて工業用に使用されているそうです。
首都圏の家庭すべてのガスをまかなうのに、3割の量でいいなんて、少し意外に感じますよね。

この写真の右の方は東電の施設で、作られた都市ガスをそのまま東電に送り、火力発電に使用しているそうです。

発電ゾーン

発電ゾーンも楽しい仕掛けがたくさんありました。

これは、発電の仕組みを簡略化した装置で、実際に発電の工程を体験することができます!


(電極を回して、パワーを溜めるところからスタートです)


(ぐるぐるぐる…実はこういうの大好きなんです)


(パワー満タンになりました)


(ONって書いてあると、押したくなるのが人間ってものですよね)


(ぽちっとな)


(電気が着きました!テッテレー♪)

簡単ではありますが、電気の作り方がとても分かりやすいですよね。
お子さんも喜んで遊んでくれるのではないでしょうか。

こちらはクリーンエネルギーを模型にまとめてあります。


(太陽光発電の模型です。懐中電灯の光を太陽光に見立て、パネルを照射すると、おうちの電気がつく仕組みです。芸が細かい…)

ガスを使った冷房システムの展示もありました。
ガスで空気を冷ますって、何だかピンときませんよね。
しかし、実際に「がすてなーに」の冷房はこのシステムを利用して稼働しているそうですよ。

燃料電池ゾーンは、やっぱり給湯システムが気になっちゃいます

燃料電池とは、水素と酸素の電気化学反応により継続的に電気を発生させる仕組みです。
「がすてなーに」の電気の6割はこの巨大な燃料電池で作り出しているそう。

そして燃料電池といえば、給湯器屋として忘れてならないのがエネファームです!


(これです、これ)

燃料電池の仕組みを給湯・発電システムに応用して家庭用に作られたエネファーム。
弊社でも話題にしていました。

大きいのがデメリットのひとつとして挙げられていたエネファームですが、
2019年、京セラから小型モデル「エネファームミニ」が発売されていて、初めて実物を見ることができましたよ^^

「エアコンの室外機なみの大きさ」という売りでしたが、実際は室外機よりひとまわり大きいかなぁという印象です。
あと、この電池ユニットに熱源機をセットにして置くので、スペースの問題はまた解決とはいかないのでしょう。
※ただし、電池ユニットと熱源機をL字で置くなど、設置の自由度は向上しているようです!

このエネファームゾーンでかなりの時間を過ごしました。
案内の方とずっとおしゃべりしていたので、かなり面倒な見学者だったと思います(反省)


(すみません!でも勉強になりました!)

将来のエネルギーの使い方も学ぼう

最近よくスマートシティなんて言葉を聞くようになりましたが、エネルギーの使い方もより無駄なく効率的に(スマートに)進化しているようです。


(熱と電気を街全体で無駄なく使い切る発想)

多くのエネルギーを使う場所に、エネルギーを融通し合って使おうというコンセプトなのですが、エネルギーのシェアを体感するためのクイズ(?)コーナーもありました。

写真だと分かりづらいかもしれませんが、半円のパネルに「病院」「工場」などの絵が書いてあって、
「工場でエネルギーが必要だぁぁ!」と声が聞こえたら、パネルの上を手でなぞってエネルギーを配分するんです。

これが結構早くて難しくて、、、中年には厳しい遊びでした(笑)

昼と夜で、エネルギーの作り方をどう変えればいいのか、分銅を使って学ぶコーナーなども。
どうやれば伝わるのか考え抜かれたコーナー設計で、本当に勉強になりました。

またもや長くなってきたので、次の記事(ラスト!)に続きます。

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