給湯器の価格は、なぜこんなにもバラバラなのか?

インターネットで給湯器の価格を調べると、高額な給湯器から低額な給湯器まで様々です。

給湯器交換の見積もりを複数の業者から取ってみると、見積金額が全然違うと驚いたこともあるかもしれません。

同じような機械なのに、どうしてこんなに価格がバラバラなのでしょうか?

給湯器の価格差がどうして生まれるのか、調べてみました。

給湯器本体の価格差

まず、給湯器の価格に大きな違いを与えるのは給湯器本体の機種や機能(スペック)です。

号数(給湯能力)

給湯器は、1分間に出せるお湯の量を「号数」で表します。一年を通しての平均気温(秋・春)の時期に、1分間に16リットル出せる給湯器は16号、24リットルならば24号といった具合です。

号数が大きくなるほど給湯能力が上がり、それにつれ価格も上がります。

家族構成やお湯の使用状況で、最適な号数の給湯器を選びましょう。

追い炊き・暖房機能

給湯器といっても、その機能は機種によって違います。

お湯を出すだけの給湯専用機もあれば、お湯はり・追い焚き・床暖房など様々な機能を搭載したものもあります。

  • 給湯専用・・・お湯を出す機能のみの給湯器
  • オート・・・給湯・お湯はり・追い焚き
  • フルオート・・・給湯・お湯はり・追い焚き・たし湯
  • ガス給湯暖房熱源機・・・給湯・お湯はり・追い焚き・たし湯・床暖房や浴室暖房乾燥機

上記に挙げたもの以外にも、細々とした機能の違いにより給湯器の価格は変動します。

省エネ性能

ランニングコストを節約できるエコジョーズタイプの給湯器は、非エコジョーズタイプのものに比べ高性能なので、「機器自体の価格は割高」です。

初期費用を重視するか、ランニングコストを重視するかは人それぞれですが、最近は「初期コストはかかっても省エネタイプがいい」とエコジョーズタイプを選ばれる方が多いですね。

エコジョーズの概念図|リンナイHPより

最新モデルかどうか

モデルチェンジにより、古い型の給湯器の在庫品が安く出回るときがあります。メーカーや業者が型落ち機種の売り切りをしたくて最新機種より安く販売するパターンです。

デメリットとしては、古い機種になればなるほど各部材が手に入らなくなるので、故障時のメンテナンスに対応できなくなる可能性があります。

業者の価格差

給湯器交換を施工する業者の事情によっても価格差が生まれます。

大手ガス会社の給湯器価格は高くなりがち

一般的に、東京ガスや大阪ガスなどの大手に給湯器交換を依頼すると、給湯器の価格は高くなりがちです。

東京ガスは自社で給湯器を製造しているのではなく、リンナイやノーリツへOEM(委託製造)しています。

大手ガス会社は自社ブランドを使わないといけないようなので、市場に大量に流通している機器に比べるとどうしても割高になってしまいます。

また本社のメイン事業はガスの供給。ガス機器の設置・交換はあくまでもサブ。給湯器本体価格を下げる努力を真剣にやっているとは考えにくいです。

本社組織も巨大なため、管理コストも高いことも考えれば、大手ガス会社の給湯器は高くなりがちなことが想像できますね。

コストをうまく下げている会社の給湯器は安い

一方、仕入れ・販売にかけるコストを下げることで、給湯器の販売価格を抑えている会社も多数あります。

最近はインターネットでの集客もメジャーになってきました。こうした企業は、インターネットの活用により削減できた広告費と人件費を給湯器交換工事に反映して、価格を抑える努力をしています。

また、独自の仕入れルートを持っている会社もあります。大量仕入れによって給湯器を割安に仕入れたり、少しでも安く給湯器を売っている会社を探して仕入れるなどです。

施工時期の価格差

いつ給湯器を交換するかによっても多少の価格差が生まれるときがあります。

給湯器交換の繁忙期は10月〜3月です。繁忙期が終わると、各メーカーが給湯器のモデルチェンジをすることが多いので、先ほど述べた型落ち機種を狙えます。

また、閑散期は業者と価格交渉をしやすい時期なので、工事費自体を安くできる可能性もあるのです。

まとめ

色々な理由によって給湯器の価格には差が生じます。

大切なのは「給湯器の価格をいかに安くあげるか」というより「必要十分な能力を満たした給湯器をなるべく低価格で取り付ける」「自分にあった業者に工事を依頼する」いうことです。

あくまで快適に給湯器を使うことを第一に、業者選びや交換時期を工夫してみましょう!

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